日本国際映画著作権協会-JAPAN AND INTERNATIONAL MOTION PICTURE COPYRIGHT ASSOCIATION,INC.-

news&press ニュース&プレス

2015年ニュース 一覧

もっと見る

第28回東京国際映画祭 共催企画 MPAセミナー を開催 2015年10月26日

デジタル時代に対応する著作権保護が議論され、映像産業は約11兆3500億円の経済貢献と38万人以上の雇用創出をしているとのレポートを公表

日本国際映画著作権協会は10月26日(月)に第28回東京国際映画祭 共催企画 MPAセミナー 『アニメーションと実写:方向性は異なるか?』を米国大使館、一般社団法人 映画産業団体連合会 の後援で開催しました。
セミナーで実施されたパネルディスカッションでは、デジタル時代に対応する著作権保護が論じられ、 映像産業は約11兆3500億円の経済貢献と38万人以上の雇用創出をしているとのレポートが 公表されました。

共催者として椎名 保 東京国際映画祭 ディレクター・ジェネラルは「我々は、このセミナーを 大変重要視しております。今年は日本の映画産業及びテレビ放送産業の経済効果に関する調査報告書 が発表されると言う事で期待は高まります。」とのご挨拶頂きました。

ご来賓として、ジェシカ・ウェブスター 在日米国大使館 経済・科学担当公使、 磯谷 桂介 内閣官房 知的財産戦略推進事務局 次長にご挨拶を賜り、 甘利 明 経済再生担当大臣にもメッセージを頂戴いたしました。

甘利大臣はメッセージの中で「本セミナーを契機として日本と海外との交流が一層促進され、 日本の映画産業はもとより、世界中のコンテンツ産業にとっても意義深いものとなることを 期待します。」と述べました。

ジェシカ・ウェブスター 在日米国大使館 経済・科学担当公使は「アメリカと日本は それぞれ知的財産権の重要性を理解する国です。映画は興味深く教育的な示唆でより良い 外交を構築します。」と挨拶しました。

磯谷 桂介 内閣官房 知的財産戦略推進事務局 次長には「近年、インターネットを利用した 映画配信が行われるなど、新たなビジネスモデルが次々に構築され、映画の流通革命が起きています。 違法な流通等に対しては、しかるべき対策を講じていく必要があります。」 とご挨拶を賜りました。

セミナーでは、遠山友寛弁護士をモデレータに「デジタル時代におけるデジタルコンテンツの保護」 をテーマにパネルディスカッションを実施しました。
パネリストとして、一般社団法人 日本レコード協会 斉藤 正明 会長、モーション・ピクチャー・ アソシエーション(MPA) インターナショナル プレジデント クリス・マーシッチ氏、モーション・ ピクチャー・ライセンシング・カンパニー エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント マイク・ウェザリー氏、 ビッグ・ピックチャー・インターナショナル ファウンダー&マネージング・パートナー マーク・フォティ氏 が登壇しEUやアジア太平洋地域など諸外国のデジタルコンテンツ保護、特に違法サイトへのブロッキング の効果や導入状況などが論じられました。

一般社団法人 日本レコード協会 斉藤 正明 会長は「我々は、これまで質の高い著作権保護に関する 教育を提供してきた。違法サイトのブロッキングを含む効果的な対策に期待する準備がある。」 と述べました。

モーション・ピクチャー・ライセンシング・カンパニー エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデント マイク・ウェザリー氏はサイト・ブロッキングに関する法定での実例を紹介し「イギリスでは 悪質な著作権侵害サイトに関して裁判所の権限でブロックされます。その基準は認定されたもの となっており、我々は侵害行為を減少させる更なるステップを検証しています。」と述べました。

モーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA) インターナショナル プレジデント クリス・マーシッチ氏は「なぜ違法なサイトをブロッキングするシステムが必要であるかを 考えてください。カーネギー・メロン大学の調査ではいくつかの悪質なサイトがブロックされた 後に合法的なサイトが使用されています。」と述べました。

ビッグ・ピックチャー・インターナショナル ファウンダー&マネージング・パートナー マーク・フォティ氏は「我々は日本の映像産業を促進する必要があります。 そのためには創造的な権利侵害防止策を構築し侵害を防止するためのイニシアチブを 設定しなくてはなりません。」と述べました。

講演として「アイスエイジ2」「アイスエイジ3:ティラノのおとしもの」「ブルー初めての空へ」 そして「ブルー2:トロピカル・アドベンチャー」などを手掛けた著名なブラジル人映画監督 カルロス・サルダーニャ氏による基調講演をしていただきました。
サルダーニャ氏は講演の中で「日本にはアニメーションの分野で素晴らしい市場が存在します。 我々は実写映画と競い合い、常に新しい物を求め、夢を見てシンプルで心暖まるストーリーを 創造する事が重要で、最後は夢が全てです。」と語りました。

続いて、「日本の映画産業及びテレビ放送産業の経済効果に関する調査報告書」(三菱総合研究所 まとめ) を公表いたしました。この報告では、日本の映画及びテレビ放送産業は日本経済に対し 約11兆3500億円の経済貢献と間接効果を含めると38万人以上の雇用創出をしていると、 モーション・ピクチャー・アソシエーション (MPA) アジア太平洋地域 プレジデント アンド マネージング・ディレクター マイケル・C・エリスが発表しました。
発表には、依田 巽 ギャガ株式会社 代表取締役会長兼社長CEOと知的財産権分野の 第一人者であるTMI総合法律事務所 遠山友寛弁護士が同席しました。
マイケル・C・エリスは「日本の映画・テレビ産業には素晴らしい歴史があり、 その創造性と革新的なアプローチは世界的に注目を集めています。コンテンツの デジタライズは世界的に進歩を促進し近年の配信市場の進展はダイナミックな進化を この報告にも反映させています。報告書はこれらの産業が重要な経済分野であり、 雇用に貢献し保護するに値することを示しています。」と述べました。

依田 巽 ギャガ株式会社 代表取締役会長兼社長CEOは「全体的に見て新しい市場である 配信マーケットを含めた映像産業は経済に貢献し収益を供給し続けています。 日本に存在する独特のDVD、ブルーレイ市場も社会によって評価されていることが示唆されて います。」と印象を述べました。

この報告書は、衛星放送協会、日本映画製作者連盟、全国興行生活衛生同業組合連合会、 外国映画輸入配給協会、日本ケーブルテレビ連盟、日本動画協会、日本映像ソフト協会、 日本コンパクトディスク・ビデオレンタル商業組合など日本の映画、テレビ産業団体の 協力により作成いたしました。

第28回東京国際映画祭 共催企画 MPAセミナー を開催
*左から: ビッグ・ピックチャー・インターナショナル マーク・フォティ氏、斉藤 正明 日本レコード協会 会長
MPA マイケル・C・エリス氏、椎名 保 東京国際映画祭 ディレクター・ジェネラル
モーション・ピクチャー・ライセンシング・カンパニー マイク・ウェザリー氏
ジェシカ・ウェブスター 在日米国大使館 経済・科学担当公使、映画監督 カルロス・サルダーニャ氏
MPA クリス・マーシッチ氏、依田 巽 ギャガ株式会社 代表取締役会長兼社長CEO
磯谷 桂介 内閣官房 知的財産戦略推進事務局 次長、遠山友寛 弁護士