日本国際映画著作権協会-JAPAN AND INTERNATIONAL MOTION PICTURE COPYRIGHT ASSOCIATION,INC.-

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調査・研究

映画の著作権侵害による経済影響 2011 - 日本編

10月31日、調査会社イプソス及びオックスフォード・エコノミクスが日本国際映画著作権協会(JIMCA)のために共同で実施した調査が公表されました。 このレポートは、「映画への著作権侵害が、日本の経済に与えた影響」という視点で発表されたもので、これによると、日本経済全体に564億円の損失と 2,600の雇用機会喪失が推定され、映画産業界だけでも年間235億円の損失が発生したと見られるとしています。

この結果について、JIMCA代表取締役の味村隆司は、「この調査により、映画の著作権侵害が示す破壊的な影響力は、映画産業だけでなく日本の経済全体に 大変大きな損害を与えるものであることがわかりました。これはすべての雇用とビジネスへの脅威です。著作権を守り、著作物の価値に対する意識を 高めるために、法改正を含む更なる努力が必要です。」と述べました。

全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)会長 大藏滿彦氏は、「これは、映画館を含む日本の映画産業で働く多くの皆さんの生活を守ること、つまり この産業に係わる生活者の保護と、誰でもが楽しめる「映画」エンタテインメントを壊してはならないというメッセージです。
この調査によって示された数字は、驚くべきものです。映像コンテンツの更なる保護に向け、映画産業に携わる方々だけではなくて、皆さんで今、 何をしなければならないかを真剣に考え、行動しなくてはいけません。」と述ています。

東京国際映画祭チェアマン依田氏は、「東京国際映画祭の目的は映画という芸術文化を通じて、人や経済に夢や希望、交流と活気を生み出すことです。 これらの良質な文化は創造、保護、活用という輪(サークル)が繋がって初めて育ち浸透するものです。今回の調査報告を通して、無意識な著作権侵害は このサークルを破壊するものであり、私たちの大切な文化や生活、ビジネスの発展をも阻むものであるという理解が深まることを期待しています。」 と述べました。

この調査は、15~64歳のインターネット利用層を対象に、2010年7月から8月までに合計3,000人の日本人回答者にインターネットでアンケート調査をおこない、分析をしたもので、その結果、日本経済全体における564億円の損失と映画産業では、約800、日本経済全体では2,600の雇用機会喪失と62億円の税収入が失われたことが判明、映画産業(劇場主、国内の配給会社や製作会社、小売業)の逸失収入は235億円にも達していることがわかりました。 また、日本のインターネット人口(15~64歳)の17%が、何らかの形で映画の著作権侵害に関与したことがあるという結果も出ています。 (海賊版のダウンロード、ストリーミング、購入、不正コピーの借用、ディスク保存など)。


ご参考:
この調査では、映画の著作権侵害を、違法な手段(デジタル方式(違法なダウンロード、ストリーミング、デジタル送信を含みます)、 物理的な入手(海賊盤DVD等の購入を含みます)および二次的な入手(違法コピー品を借りたり購入すること)のすべてを含みます。) により映画全編を視聴すること、と定義して測定しています。この調査では、すべての海賊版視聴が逸失収入にあたるものとは想定していません。

映画の著作権侵害による経済影響 2011 - 日本編

レポートの詳細はこちらです。(pdfファイル)

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